甘さとコクがプラス!ラム酒はレモンサワーの新定番になるかも【アルコール研究レポート vol.1】

第1回レモンサワー研究会で行った、レモンサワーに合うアルコール分析

今回は「ラム」を特集します。研究員たちの意見交換の中でもかなり人気があったラム。

レモンサワーのおいしさを格上げするラムの魅力をご紹介します。

アルコール分析では、研究員の方々に基準としてまず王道の「焼酎(キンミヤ)+炭酸水+生レモン果汁」を飲んでいただき、それと比較しての評価をしていただきました。

アルコールの違い以外は全て同じ、炭酸水と、生レモンの果汁で作ったレモンサワーで比較しています。

ラム酒の特徴とは?

ほろ苦くて甘い味がラム酒の特徴

ラム酒はカラメルを焦がしたようなほろ苦くて甘い味わいが特徴です。

アルコール度数は40~50%ほど。そのまま飲まれたり、カクテルのベースとして利用されたり、おかし作りにも使われたりします。

ラム酒の製造法について

ラム酒は、サトウキビの廃糖蜜または絞り汁を原料として作られる蒸留酒です。廃糖蜜とは、砂糖を精製する時に発生する、糖分以外の成分も含んだ粘状で黒褐色の液体のことです。

オークの木樽に入れて樽香を付けながら熟成されることが多いです。

ラム酒のルーツ

ラム発祥の地はカリブ海。しかし元からサトウキビが自生していたわけではありません。

1492年のコロンブスによるヨーロッパ人のアメリカ海域への到着以降にヨーロッパ人がこの海域にサトウキビを持ち込んだところ、気候が合ったため、カリブ海の島々はサトウキビの一大生産地となったそうです。

ラム酒に感じるトロピカルなリゾート的味わいは、カリブ海のイメージからでしょうか。

ラム酒のブランド

今回使った銘柄「バカルディ」は、世界最大のラム酒ブランドメーカーです。

「バカルディ」は世界で初めて、ラムとしてチャコールフィルタリング(木炭ろか)を行い、そのスムーズなフレーバーによってカクテルのベースとして使用するスピリッツのパイオニアになりました。(スピリッツとは蒸留酒のこと)

キューバ生まれの有名なカクテル、「バカルディ」「モヒート」「ダイキリ」「キューバ・リブレ」などの誕生に大きく影響を与えた、ラム酒の王道、そして殿堂といえるブランドです。

ラム酒×レモンサワーは女子に人気!

今回アルコール比較の中でもっとも人気があったのが、このラム酒のレモンサワーでした。

現在市場で出回っているレモンサワーはほとんどが、ウォッカや焼酎をベースにしたもの。

既存のレモンサワーではラムを使用したものはあまり見かけないので、私としても、それほど期待してはいませんでした。しかし、サトウキビ由来の自然な甘さとコクが意外にもレモンサワーとマッチ。メンバーからも大好評でした。

「無難。ちょっと安くない味になった。」(50代男性)

「甘め。デートの時に飲みたい♡」(30代女性)

「キビザトウ感。やわらかな甘みとコクがある。トロピカル感。」(20代女性)

ラム酒×レモンサワーは女子に人気。

ふんわりと香るラムの甘い風味が、レモンの柑橘系の酸味と合わさって、なやさしい南国感を加えてくれます。高級感も出ます。

ラム酒はレモンサワーの隠し味に最適!

今回のレモンサワー研究会で盛り上がった「オリジナルレモンサワーづくり」の試み。その際、かなり良い隠し味を加えてくれたのがこのラム酒でした。

例えば、上品な甘みが人気だった米焼酎の「しろ」を使用したレモンサワーに、ラム酒を少し混ぜるとサトウキビ由来の甘さとコクがプラスされます。

お酒同士を混ぜるというのは、カクテル作りにおいても珍しいことです。こんな大胆なアレンジが生まれるのも、レモンサワー研究所の研究会ならでは。

これには、バーテンダーとしての経験もあり、老舗シロップメーカーサンクラウン果精株式会社社長の小川晃正氏も、一目おいていてました。

隠し味としてのラム酒で、いつものレモンサワーをちょっぴり上質に格上げしてみてはいかがでしょうか。是非試してみてくださいね!