レモンサワーの”素”まとめ 〜レモンサワー辞典 vol.2〜

レモンサワーと一口に言えども、そのバリエーションは広がるばかり。

王道のシロップや生絞りだけにとどまらず、漬け込み、すりおろし、凍結…工夫を凝らしたレモンサワーが次々と登場しています。

目にも楽しいもの、じっくりと手をかけたもの、レモン自体にこだわったもの…個性豊かなレモンサワー界をもっと楽しんでほしい。

そんな想いから今回はレモンサワーの「素(もと)」にフォーカスした辞典を作ってみました!おすすめのお店や缶チューハイも合わせてご紹介します。

シロップ

居酒屋やバーなどで出会うことが多い一番ポピュラーシロップを使ったレモンサワー

焼酎+炭酸+レモンシロップ=レモンサワー は最もベーシックなレモンサワーのつくり方。

飲食店では焼酎を炭酸で割った「サワー」が直接サーバーから出てきて、シロップを加えるのがメジャーです。

一方「ハイサワー」などの、レモンシロップ+炭酸で発売されているレモンサワー専用の割材もあります。

自家製レモンシロップのレモンサワーが楽しめるお店

こだわりの自家製レモンシロップを楽しめるお店も。

西荻窪にある立ち飲み屋「stand kitchen Lepot(スタンドキッチンルポン)」は、特製レモンサワーが名物。4種類のレモンサワーが楽しめます。氷はかち割りを使用。

黒糖と三温糖を煮詰めた後レモン果汁を加えた自家製シロップを使用した「クイーン」(530円)は女性に人気の甘いレモンサワー。同じく看板メニューのまぜそばはお酒の〆にピッタリ。スタイリッシュな店内も魅力です。
(参照:https://www.favy.jp/topics/18417)

生絞りレモン

「甘いレモンサワーは好きじゃない」という人も安心して頼めるのが生絞りレモンサワー。

フレッシュ感があり、料理にも合うシンプルな魅力があります。

から揚げや、餃子、焼肉など、こってりした料理との相性は抜群です。

炭酸の喉越しと、レモンの澄んだすっきり感。

焼酎+レモン+炭酸なので、糖質を気にせずに飲めるのもうれしい。

生絞りのレモンサワーでこだわりたいのは、やはり「国産」であること。海外産とはかなりハッキリとした違いがあるようです。海外産のレモンは皮に農薬やワックスがついていることも多く、酸味が強い。一方国産のレモンは酸味だけでなく奥に甘みがあり、香りも豊か。

生絞りレモンのレモンサワーが楽しめるお店

レモンサワーの人気店、恵比寿の「晩酌屋 おじんじょ」では、レモンを絞った後、皮をグラスの縁に一周塗ってから沈めるそう。このひと手間で香りが引き立ちます。使っているレモンは広島県の農家から直送。「おじんじょ」では個性豊かな6種類のレモンサワーを楽しめます。

(参照:https://www.takarashuzo.co.jp/magazine/article/10/)

レモン果汁

シロップの代わりに、100%のレモン果汁を入れれば、甘くないレモンサワーがお手軽に。

料理に使え、日持ちのする瓶入りの果汁なら、自宅に常備可能。

生のレモンやシロップがなくても、焼酎と炭酸があればいつでもレモンサワーが作れます。

こちらも糖質を気にせず飲めるヘルシーレモンサワー。

包丁もまな板も使わずに注ぐだけでフレッシュな味わいを楽しめるのも、レモン果汁を使ったレモンサワーの魅力です。

生絞りのカテゴリに入れるかも迷いましたが、KIRINの「本搾り」はフレッシュな果汁感がおすすめの缶チューハイ。果汁12%、香料、糖類、酸味料無添加の、お酒と果汁、炭酸だけでできた商品です。

レモン果汁を注いで自宅で作るレモンサワーよりも、レモンの繊維の風味やエキスを感じるので、缶チューハイながら自然のおいしさをギュッと詰め込んだおいしさを味わえます。

市販のレモンサワーの素

レモンサワー界では簡単にレモンサワーが自宅で作れる市販の「レモンサワーの素」がブームを起こしています。

サントリーの「こだわり酒場のレモンサワーの素」が中心となり、自宅でインスタントレモンサワーを楽しむ人が急増中。

これまで自宅で作るには焼酎、炭酸、レモンの3つが必要で、用意するにはちょっと手間のかかったレモンサワー。

炭酸で割るだけで、すぐにレモンサワーが楽しめる「素」を使えば、今までよりグッと身近ドリンクに。
まさにインスタントレモンサワーです。

レモンサワーの展開に力を入れ、「レモンサワーフェスティバル」を毎年開催している宝焼酎からも「極上レモンサワーの素」が発売。

各メーカーから市販される「レモンサワーの素」市場も今後さらなる拡大をしていきそう。

漬け込みレモン酒

焼酎にレモンをそのまま漬け込んだ、漬け込みレモン酒

缶チューハイから飲食店までこぞって参戦している製法で、もはやレモンサワー界の新定番でもあります。

大人気のストロングゼロも、この漬け込み方式。

従来の焼酎+炭酸+レモンの公式ではなく、あらかじめ焼酎にレモンのエキスをしっかり抽出させ「レモン焼酎」を作るのが特徴。(ストロングゼロは焼酎ではなくスピリッツですが。) 

漬け込みレモンを使っているお店の中でも特にこだわりが抜きんでているのが、恵比寿と白金の間にある中華料理店「蓮香」。レモンサワーが絶品すぎると話題になっています。

キンミヤ焼酎に、レモンの皮を剝いてカットして漬けたものを3か月寝かせて作った特製のレモン酒。隠し味にはフランス産のリキュール、オレンジの風味のするお酒コアントローを。月に600杯も売れる大人気の商品です。

(参照:https://ginzamag.com/food/lemonsour/)

すりおろしレモン

皮ごとすりおろした、レモン丸ごとの風味を楽しめるレモンサワーも、漬け込みレモン酒と並ぶレモンサワー界の新定番。

すりおろしレモンは、皮の苦みや渋みもアクセントになり、レモンサワーに深みを出してくれます。

流行りの檸檬堂も、「前割り製法」というネーミングの下、すりおろしたレモンをお酒に漬け込んでいます。まさに、漬け込みとすりおろしのいいとこ取りですね。

自宅でレモンを丸ごとすりおろせるようなプロセッサーがあることは稀だし、おろし金でおろすのも手間。

おいしいすりおろしレモンのレモンサワーはお店で楽しむのがいいかも。

すりおろしレモンのレモンサワーが楽しめるお店

北千住の「是屋」は自家製レモンサワーが自慢のお店。冷凍した国産レモンを丸ごと削って、塩や砂糖、キンミヤ焼酎と合わせて原液を保存。ソーダで割って提供します。

皮の苦みもしっかりたのしめるレモンサワーです。

凍結レモン

氷代わりに、凍らせたレモンを使えば、溶けても薄まらない極上レモンサワーが完成。

キンキンに冷えたレモンサワーの爽快感はたまらないですよね。

カットしたレモンをジップロックに入れて冷凍庫にストックしておけば、宅飲みがもっと楽しく。

凍結レモンのレモンサワーが楽しめるお店

お店で飲むなら、恵比寿「博多うどん酒場イチカバチカ」がおすすめ。

「一八レモンサワー」は凍らせたレモン丸ごとひとつ入れた豪快なレモンサワー。国産のノンワックスのレモンを使用しています。グラスの縁にははちみつをぬって塩をまぶしてあります。甘じょっぱくてアクセントのきいたレモンサワーです。もちろん氷は入っていません。

輪切りにしたレモンを迫力満点に刺したレモンサワーもブームです。桜木町の「立ち飲み処ふくふく」は、その代表。「映え」に振り切った驚きのある一品は、居酒屋の定番メニューだったレモンサワーとは一線を画す、かなり目立つドリンクです。

リモンチェッロ

ここにきてじわじわとレモンサワー界に進出しているのがイタリアのレモンのお酒、リモンチェッロを使ったレモンサワー。

寶酒造の極上レモンサワーシリーズでも数量限定で「爽快リモンチェッロ」が登場。

これまで、レモンサワーというと下町や居酒屋といったイメージが強いものでしたが、リモンチェッロを使ったサワーは、そのおしゃれなイメージからイタリアンやフレンチなどでも採用されています。

リモンチェッロのレモンサワーが楽しめるお店

自家製のリモンチェッロとメンチカツをウリにした、「U.tokyo メンチカツとリモンチェッロサワーの酒場」では個性豊かなリモンチェッロサワーを楽しめます。メンチとの相性も抜群!

レモン酢

健康に気を遣うならレモン酢を使ったサワーはいかが?

レモンの酸味とはまた違う、きゅーっと染みる酢の酸味は疲れた体にぴったり。

市販のレモン酢はもちろん、自家製のフルーツビネガーで楽しむのもおすすめ。

ちょっと個性的でヘルシーなレモンサワー。帰ってきての一杯におすすめです。

番外編:吊るしレモンのレモンサワーが急増中?!

マツコの知らない世界のレモンサワー特集でも取り上げられた、レモンサワーの名店「ナンリ亭」。 

ここの名物は「吊るしレモン」。ウォッカが半分くらい入った樽の中には、吊るされたレモンが。

2週間じっくりと吊るし、皮からのオイルを抽出します。9種類の彩り豊かなレモンサワーが。

レモンサワー好きならぜひ味わいたい「吊るしレモン」。飲めるお店もじわじわ増えているようです。