同じメーカーでこんなに違う?!KIRINレモンサワーの氷結と本搾りを飲み比べてみた!

缶チューハイの定番、「氷結」。そして、同じくKIRINから出ているもうひとつの缶チューハイ「本絞り」。
同じメーカーのレモンサワーでありながら、どれほどブランドごとに差があるのでしょうか?飲み比べてみました。
氷結 シチリア産レモンとは
氷結はKIRINの缶チューハイの主力商品。2001年7月11日に発売が開始されました。
ベースはウォッカ。
原材料になっているストレート果汁の良さを活かすため、焼酎より酒の匂いが薄くクセのないウォッカが採用されました。また、当時のキリングループは、甲類焼酎を生産する工場や、焼酎の製造免許を持っていませんでした。一方、ウォッカは富士御殿場の蒸留所で生産をしていた。こうした事情から、「チューハイと言えば焼酎」が当たり前だった市場で、ウォッカベースでのチューハイが開発されたのです。
氷結のこだわりは3点
- 果実の瑞々しさを出すために濃縮果汁ではなくストレート果汁を使用する
- 純度の高いクリアな炭酸を使用する
- 白樺活性炭を用いた濾過によりクリアなウォッカを使用する
特に①の「過熱を行わず凍結させたストレート果汁を使用する」という点は氷結のアピールポイント。名前だけでなく、ダイヤカットの缶のデザインにもそのこだわりがあらわれています。缶を開けるときに、本体を持つと「パキパキ」と音がするのですが、これは氷や冷たさ、爽快感をイメージしていたそうです。
おなじみの氷結のデザインに、こうした狙いがあったこと知っていましたか?
また、氷結は定番商品でありながら、実は味がかなりアップデートされているんです。
私も今回、久々に氷結を飲んで、「おっ」とその変化に気が付きました。果汁は2.5%から、2.7%にアップ。甘みも増して美味しくなっている気が。
現在、2月12日から、限定で10年前の復刻版氷結が発売しています。
飲み比べができるキャンペーンが行われているようです。
こちらの飲み比べも今後レポしますね!
氷結 シチリア産レモンの商品情報は以下の通り。
- 原材料名
- レモン果汁、ウオッカ(国内製造)、糖類/炭酸、酸味料、香料
- 栄養成分表 100ml当たり
- アルコール 5%
- エネルギー 45 kcal
- たんぱく質 0 g
- 脂質 0 g
- 炭水化物 3.9 g
- 糖質 3.9 g
- 食物繊維 0~0.2g
- 食塩相当量 0.05~0.09
- ナトリウム 25.9mg
本絞り レモンとは
「糖類・香料・着色料を一切使用せず、果汁とお酒だけでつくった、素材のありのままを楽しめるチューハイ」をコンセプトにつくられたブランドです。
2003年2月にメルシャン株式会社(社長 鈴木徹)で発売されたものを、その後KIRINが継承。(2006年にメルシャンはKIRINの傘下に)
こちらももう発売17年を迎えるロングセラーブランドです。たっぷりの果汁を楽しむため、飲む前にはさかさまにしてから飲む「逆さ缶」を提唱しています。
使っているお酒はウォッカ。氷結と同じように、お酒臭さを感じさせないチューハイです。
本絞りレモンの商品情報は以下の通り。
- 原材料名
- レモン、ウオッカ、レモンリキュール/炭酸
- 栄養成分等 100ml当たり
- アルコール 6%
- エネルギー 38 kcal
- たんぱく質 0 g
- 脂質 0 g
- 炭水化物 0.2~1.4 g(糖類:0~0.7g 果汁由来)
- 糖質 –
- 食物繊維 –
- 食塩相当量 0g
- ナトリウム 1.2mg
レモンサワーの公式を用いて飲み比べ!
今回もレモンサワー研究所のオリジナルのレモンサワーの公式を使って飲み比べてみました。
レモンサワーの公式については過去記事をご覧ください。
氷結 シチリア産レモン
氷結は、上にも書いたように、まず思った以上のおいしさにびっくり。正直、定番中の定番で「あえて飲むこともないか」と外してしまうことが多かった氷結。今後は「あえて選びたい」と思えるようなおいしさがありました。
まず、甘みがちょうどいい。甘すぎず、それでいて飲みやすい甘さ。「ジュース」っぽすぎない絶妙な加減が魅力です。ほんのり柑橘の風味がする甘い飲み物といった点で、ポカリスエットなどのスポーツドリンクに近い印象を持ちました。
レモン感もちょうどよく、「つくりもの感」のするレモン味ではない、レモンの風味が心地いです。ほんのり苦みと、さわやかさがあり、まさに王道レモンサワー。
缶チューハイ界の定番の貫録を見せつけられた気がします。
-氷結 シチリア産レモン | |
---|---|
レモンのフレッシュ感 | ★★★☆☆ |
レモンのピール感 | ★☆☆☆☆ |
甘さ | ★★☆☆☆ |
アルコールの風味 (スピリッツ) |
★☆☆☆☆ |
炭酸の強さ | ★★★☆☆ |
本絞り レモン
一方、本絞りの方は、飲んだ瞬間にびっくり。想定外の味でした。まったく甘くない。
その上果汁感がすごいので、まさに「レモンをそのまま絞った」味。
これまで飲んできた「甘くないレモンサワー」としてのキレやお酒感があるかというと、そうではない。「健康的」とか「ヘルシー」という印象。
正直ここまで「そのまま」な味が来ると思っていなかったので、そのフレッシュ感には感動しました。レモンとお酒とソーダのみです。
ただ、あくまで個人の感想ですが、料理と一緒に飲みたいかと言われてもそんな気はしないし、おつまみと一緒に飲んですすむお酒かというとそれもしない。
ジュースのようなおいしさで、カクテルとして楽しめるか、というと「レモンと炭酸とアルコール」だけなので、あまり進まない。
美味しいことは美味しいのですが、私としてはあまり飲むシーンが思い浮かばないお酒でした。
お酒というイメージから離れた「ヘルシー感」が特徴的。よく言えば、他には全くなかったタイプの缶チューハイです。
美容に気を遣っている女性がお風呂上りに飲んでいそう…というイメージが頭をよぎります。私も次はお風呂上りに飲もうかな。乾いた喉と火照った体には染みそうです。
また、糖質もないうえ甘味料も入っていないので、ダイエット中にはピッタリのお酒だと思います。
本絞り レモン | |
---|---|
レモンのフレッシュ感 | ★★★★★ |
レモンのピール感 | ★★☆☆☆ |
甘さ | ☆☆☆☆☆ |
アルコールの風味 (スピリッツ) |
★☆☆☆☆ |
炭酸の強さ | ★★☆☆☆ |
まとめ
同じメーカーのお酒でここまで差がつくのか!という驚きがあった今回の飲み比べ。
2つのブランドの特徴をまとめたことで新たに分かる情報も。
氷結が採用したウォッカベースのチューハイは当時としては珍しかったこと。
設備の事情もあり、ウォッカを使用したにもかかわらず、そのまま缶チューハイ界の王道になってしまったこと。
本絞りはもともと「メルシャン」が発売していたブランドだったこと。
など、普段飲んでいるチューハイの誕生の経緯って意外と知らないものですね。
実際に飲み比べてみてわかった、それぞれの魅力もありました。
氷結は定番商品でありながら、見直す価値のあるおいしさにアップデート。
一方、本絞りは健康的で果実そのものにこだわったフレッシュな味。
メーカーもブランドごとに特徴を引き出しながら、工夫を凝らして商品を出していることを改めて認識した飲み比べでした。
氷結 vs. 本絞り 比較表
氷結 シチリア産レモン |
本絞り レモン |
|
---|---|---|
レモンのフレッシュ感 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
レモンのピール感 | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
甘さ | ★★☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
アルコールの風味 (スピリッツ) |
★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ |
炭酸の強さ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |